- はちみつの中でもマヌカハニーには特に豊富な栄養がある
- 「マヌカ」とは「復活の木」を意味し、古くから万能薬として使われていた
- 強い殺菌効果により現在でもいろいろな用途で使われている
最近、何かと話題のマヌカハニーについてご紹介します。
はちみつの中でも特に栄養価が高く、効果効能により様々な症状に効果があると言われています。
目次
マヌカハニーとは
マヌカとは、主にニュージーランドの北島から南島にかけて自生するフトモモ科の低木で、春先から夏にかけて小さくて可愛らしい花をたくさんつけます。
尚、マヌカの木は、花の蜜だけではなく葉や木の幹などあらゆる部分に様々な効能があると言われており、ニュージーランドの原住民のマオリ族は昔からマヌカを「復活の木」として日々の生活に取り入れてきました。
マヌカハニーはこの花が咲く南半球の12月頃から取れる花の蜜ですが、この花はおよそ4週間しか咲きません。
したがって、採取できる期間がほんの短い時期だけなので、とても貴重で高価なはちみつとされているのです。
マヌカハニーの効果
それではマヌカハニーにはどのような効果があるのでしょうか。
高い殺菌効果
一般的なはちみつと比べて「メチルグリオキサール」という、独自の殺菌成分がマヌカハニーには含まれています。
これは、マヌカの花に含まれる「ジヒドロキシアセトン」という成分が、蜂が蜜を吸ってから巣に貯蔵する過程で変化してできます。
「メチルグリオキサール」は、一般的なはちみつに含まれる殺菌成分「過酸化水素」に比べると、細菌を殺菌する能力が2倍もあると言われています。
そのため、「ピロリ菌」や「大腸菌」をはじめとした、体内で悪さをする多くの悪性菌に対して効果を発揮してくれると言われています。
胃腸疾患の予防
ピロリ菌は近年、胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの胃腸疾患の原因となる菌であることが判明しました。
ピロリ菌は非常に強い菌で、強力な胃酸にも負けずに長い間胃の中に住み続けます。
この菌を除去するには、強い殺菌力を持った薬品や食品が必要になりますが、マヌカハニーのメチルグリオキサールの殺菌作用は、このピロリ菌にも有効であると考えられています。
また、同様にマヌカハニーに含まれるシリング酸メチルには抗炎症作用があり、ピロリ菌が生成する活性酸素を除去する働きが期待されています。
黄色ブドウ球菌の対する抗菌
一般的なはちみつにも抗菌作用のある「過酸化水素」が含まれ、傷口に塗ったりなどの使い方が可能です。
しかし、体内に入ると酵素と水に分解されるので体内の殺菌には向いていません。
マヌカハニーも過酸化水素による殺菌効果を持ちますが、やはり独特なのは「メチルグリオキサール」です。
近年、この成分は黄色ブドウ球菌の除去にも有効という研究結果が出ているようです。
1991年、黄色ブドウ球菌に対するはちみつの抗菌効果を調査したところ、マヌカハニーはこの効力が飛び抜けて高いことが分かりました。
ブドウ球菌とは、悪性腫瘍、食中毒、肺炎、髄膜炎、敗血症などの原因となる細菌として知られていますが、この分野の治療にマヌカハニーの薬効が応用される日もそれほど遠くはないかもしれません。
腸内環境の改善
マヌカハニーはピロリ菌などの悪性菌の除去だけでなく、腸内環境の改善にも効果を発揮します。
「メチルグリオキサール」には、なんと腸内細菌を見極め、善玉菌を殺さずに悪玉菌だけを殺菌することができる能力を持っていると言われています。
そのため、大腸菌やサルモネラ菌といった食中毒の原因となる菌のみを殺菌しながら腸内環境を整えて下痢や便秘なども改善してくれるのです。
虫歯や歯周病にも効果的
マヌカハニーの高い抗菌作用は、虫歯菌や歯周病といった口内で悪さをする菌の抑制にも有効とされています。
マヌカハニーにも甘みはありますが、マヌカハニーの糖分は虫歯の原因となる白砂糖の成分とは異なるため、虫歯の原因となることはありません。
さらに、口内の口内炎に直接塗ることで口内炎の緩和にも作用します。
喉の痛みや感染症の緩和
マヌカハニーには、風邪やインフルエンザなどの感染症の原因となるウイルスを抑制する効果もあります。
特に喉に傷みがある場合には、マヌカハニーが配合された飴をなめると傷みを緩和してくれます。
さらに、マヌカハニーに様々な栄養成分が含まれています。
ビタミンB1、B2、B12、ビタミンC、ナイアシンなどのビタミン群の他、カルシウムやリンといった各種ミネラル、アミノ酸なども豊富に含羞しているので、食べることによって感染症の予防や、治癒に、そして栄養補給にとても適しているのです。
傷の炎症の緩和
マヌカハニーの抗菌作用は、傷口に繁殖する雑菌を抑制してくれるため、切り傷ややけどなどに塗ることで、傷の治りが早くなります。
はちみつとの比較
次に、一般的なはちみつとマヌカハニーの比較をしてみます。
味の違い
マヌカハニーは一般的なはちみつよりも水分が少なく、はちみつのとろりとした滑らかさに比べて、ねっとりした質感が特徴です。
味は、はちみつは花の香りと甘さのふんわりとした風味が特徴ですが、マヌカハニーの味にはまるでハーブのような独特の癖と甘みがあるようです。
抗菌作用が強いものほど風味も強くなるのが特徴だと言われています。
成分の違い
マヌカハニーと一般的なはちみつの成分を比較してみました。
《はちみつとの成分比較(100g)あたり》
マヌカハニー | 一般的なはちみつ | |
エネルギー | 331 kcal | 294 kcal |
タンパク質 | 0.4g | 0.2g |
炭水化物 | 82.4g | 79.7g |
メチルグリオキサール | 30mg | – |
マヌカハニーには、一般のはちみつよりも多くの栄養が含まれていて抗菌作用のあるメチルグリオキサールは、マヌカハニー独特の成分ということが分かります。
まとめ
いかがでしたか?
マヌカハニーには通常のはちみつに比べ殺菌効果が高く、様々な症状の改善に効果があります。
是非、一度試してみてはいかがでしょうか。