はちみつは低GI食品なのか

はちみつは低GI食品??
記事のポイント
  • アカシアはちみつは低GI食品とされている
  • GI値とは「血糖値の上がりやすさ」を示している
  • はちみつの種類によってGI値が変わってくる

「低GI食品」という言葉を聞いたことはありますか?

低GI食品は身体への負担が少なく健康にも良いという風に言われるようになっており、雑誌やウェブ上でも見かける機会が増えています。

そこで今回ははちみつが低GI食品なのか、低GI食品だと健康に効果が期待できるのかなどを説明していきます。

目次

低GI食品について

低GI食品について

低GI食品のGIとは「グリセミック・インデックス」の略で、食品ごとの血糖値の上がりやすさを示したものです。

このGI値が低いほど、血糖値が上がりにくく健康によい食品とされています。

一般的にはブドウ糖を100と基準にして、GI値が70以上の食品を「高GI食品」、56~69の間の食品を「中GI食品」、55以下の食品を「低GI食品」という風に基準が設定されています。

例えば身近に使っている白砂糖やグラニュー糖はブドウ糖よりもGI値が高い110ほどになっていますし、白米もGI値72と高GI食品であるとされています。

GIは、食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取2時間までの血液中の糖濃度を計ったものです。オーストラリアのシドニー大学ではグルコースを基準とした場合、GIが70以上の食品を高GI食品 56~69の間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています。

GIは、特に1990年代に脚光をあびはじめ、1998年にFAO/WHOレポートが発表されました。さらに2003年にWHOから「過体重、肥満、2型糖尿病の発症リスクを、低GI食品が低減させる可能性がある」というレポートが出されるなどの背景から、その後もさまざまな研究が行われ、食品メーカーは食物繊維が多く、エネルギー密度が少ない、GIの低い食品を供給するために商品開発を行いました。
低GI食品は、現代人に急増しつつある肥満やメタボリックシンドロームの予防・改善の観点から、注目されているキーワードです。

大塚製薬 GIについて学ぼう」より引用

低GI食品だと何が良いの?

低GI食品を摂ると糖の吸収が緩やかになるため、インスリンの分泌も緩やかになり、脂肪の吸収も抑えられます。

実は血糖値は食事をする度に上がっています。

健康な方なら、食事の度に体の中で「インスリン」という成分が分泌されて食後2時間程度で元の数値と同じくらいに戻ると言われています。

そのように、血糖値は上がったり、下がったりを繰り返しています。

血糖値をコントロールするために、より多くの糖を摂った場合、インスリンがより多く分泌されることになります。

インスリンは脂肪の合成を高め、脂肪が分解されるのを抑制する作用を持っていますので、たくさんのインスリンが分泌されると、身体に脂肪が蓄積されやすくなります。

血糖値の急上昇は危険?

食事後、健康な方も血糖値が上昇することは説明しましたが、食後の短時間に血糖値が急上昇することは実は身体にはあまり良くないことと言われています。

特に食後1~2時間程度での急激な血糖値の上昇のことを「血糖値スパイク」または「グルコーススパイク」という風に呼ばれています。

血糖値スパイクは、血糖値の急激な乱れを表すもので、様々な不調の原因になるとも言われています。

本来であれば、食後の血糖値は緩やかに上昇し、時間をかけて安定します。

しかし、食生活の乱れなどによって食後すぐに急激な血糖値上昇が起こり、その後急激に下がっていくと心身に良くない影響をもたらすことがあります。

血糖値スパイクで起こるとされる心身への影響とは

血糖値スパイクによる血糖値の乱高下が続くと、様々な弊害が出てくると言われています。
その弊害には例えば、以下のようなものがあります。

  • 集中力の低下
  • 日中の突然の眠気やイライラ
  • 体内にエネルギーを蓄える働きも活発化することにより太りやすくなる
  • 血糖値の乱高下による防衛反応として、なぜかすぐに空腹感を感じてしまう

これらの症状が継続的に続いてしまうようなら、それは血糖値スパイクが原因かもしれません。

また、血糖値スパイクの影響を長期に渡って受けている場合には

  • 認知症・がんリスクの増加
  • 動脈硬化による突然死のリスク増加

といった、生命や健康的な生活に直結するリスクとして現れてくるとも言われています。

参考 NHKスペシャル“血糖値スパイク”が危ない

低GIの食事を取り入れることで血糖値スパイクを抑えることにもつながってきます。

はちみつは血糖値が上がりにくい!?

主な食品のGI値一覧

主な食品のGI一覧
ここからは主な食品のGI値を見ていきたいと思います。

分類 食品名 GI
穀類 大麦 22
押し麦、ゆで 46
大豆、ゆで 15
もち米 87
もち 48
クロワッサン 67
ベーグル 69
ライ麦パン 50
白いパン 71
ハンバーガーのバンズ 61
イングリッシュマフィン 77
フランスパン 57
野菜類 にんじん、ゆで 33
じゃがいも 66
じゃがいも、ゆで 49
フライドポテト 70
マッシュポテト 83
サツマイモ、ゆで 44
果実類 グレープフルーツ 25
プルーン 29
アプリコット、ドライ 30
アプリコット 34
りんご 40
プラム 24
いちご 40
オレンジ 40
28
オレンジマーマレード 40
ぶどう 43
マンゴー 51
ブルーベリー 53
キウイ 58
イチジク、ドライ 61
バナナ 47
アメリカンチェリー 63
レーズン 64
パイナップル 66
すいか 72
豆類 干しエンドウ豆、ゆで 22
赤エンドウ豆、ゆで 29
白インゲン豆、ゆで 31
うずら豆、蒸し 33
ひよこ豆、ゆで 33
ベイクドビーンズ、缶詰 40
乳製品 脱脂乳 32
ミルク 34
ギリシャヨーグルト(はちみつ入り) 36
コンデンスミルク 61
菓子類 ブルーベリーマフィン 59
ブラン(ふすま)マフィン 60
パンケーキ 66
ドーナッツ 75
スコーン 92
ショートブレッド 64
ピーナッツ 13
ポップコーン 55
チョコレート 49
加工食品 ラザニア 28
サーモンのすし 48
スパゲッティボロネーゼ 52
ハンバーガー 66
チーズピザ 60
ミネストローネ 48
トマトスープ 52
はちみつ 58

シドニー大学 食品GI値検索より

はちみつは低GI食品?

それでははちみつは低GI食品と言えるのでしょうか。

結論から言うと、はちみつの種類によって異なります。

前述した表の通り、シドニー大学の研究結果では一般的なはちみつはGI値58という中GI食品という結果になっています。

しかし、その一方でアカシアはちみつは特に血糖値を上げにくいとされていて、GI値32という低GI食品だとする報告もあります。

同時に百花蜜はGI値88という報告もあり、どのはちみつかによっても異なってくると言えるでしょう。

もし低GI食品にこだわりたいという方は「アカシアはちみつ」を選ぶ方がより安心と言えるでしょう。

参考 みつばち健康科学研究所 アカシア蜂蜜は血糖値を上げにくい甘味料

国産のはちみつは低GI?

はちみつの産地はGI値に関係するのでしょうか。

今のところ、明確な研究結果はありませんが、地域によっても少し差が出てきているようです。

特に、国産のアカシアはちみつはルーマニア産のアカシアはちみつよりもGI値が低かったという報告や、国産のレンゲはちみつも低GIであったといった報告もあります。

参考 みつばち健康科学研究所 アカシア蜂蜜は血糖値を上げにくい甘味料

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食べすぎや糖尿病の方の注意点

食べすぎや糖尿病の方の注意点

はちみつがGI値が相対的に低く、健康に良いとお話をしてきましたが、注意点もあります。

ここまで健康な方向けにお話をしてきましたが、糖尿病を持病としてお持ちの方はインスリンがうまく分泌出来なかったり、正常に働かない状況になっています。

そういった方もGIが低い食品を選ばれたほうが良いとは言えますが、まずかかりつけのお医者さんに相談するようにしましょう。

また、健康な方であっても低GI食品だからとたくさん食べれば、その分身体への負担も大きくなってしまいます。

はちみつの適切な摂取量は1日に30gとも言われています。
摂り過ぎにも注意しましょう。

はちみつは糖尿病への心配は?

まとめ

いかがでしたか?

今回ははちみつが低GI食品と言えるのかをご紹介しました。

はちみつは中GI食品ですが、品種によって差も大きく、GIを気にする方はアカシアのはちみつやレンゲはちみつを積極的に選ぶしたほうがいいでしょう。

ただし、食べすぎには注意して、適正な量を心がけることが大切です。

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